大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

札幌高等裁判所 昭和32年(ネ)128号 判決

控訴人 被告 河合道夫

被控訴人 原告 秋山実

主文

本件控訴を却下する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実および理由

本件控訴の趣旨は原判決を取り消す、被控訴人の請求を却下する、訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とするとの判決を求めるというに在る。

よつて職権をもつて調査するに、被控訴人控訴人間の能代簡易裁判所昭和三二年(ハ)第一〇号貸金請求事件について、同裁判所が昭和三二年三月三〇日した被控訴人勝訴の判決に対し、控訴人は札幌高等裁判所に昭和三二年四月二五日控訴を提起したのである。

しかしながら、このような控訴は民事訴訟法第三六七条第一項の方式に違背する不適法な控訴で、その欠缺が補正できない場合にあたるものと解するを相当とするから、同法第三八三条、第九五条、第八九条に従い主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 猪股薫 裁判官 臼居直道 裁判官 立岡安正)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例